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【図解】ドル・コスト平均法とは?得意不得意、利回りとその罠

ドルコスト平均法の図解に関する画像

積立投信において有効とされるドルコスト平均法ですが、得意な相場と苦手な相場があります

本記事では例を出して図で説明していきます。頭ではなんとなく分かってても、実際にグラフにしてみると全然違う結果だったりします

「ドルコスト平均法くらい知ってるよ!」って人も一度図だけでも見てみてはどうでしょうか。

図表が見づらい場合は、拡大をお願いします。また、画像がとても多いためパソコンでの閲覧をオススメします。

 

ドルコスト平均法の騙されやすい例題

基準価額がどう動くかによって、一括投資と定期投資ではどう異なるのか!?例えば次の場合はどうでしょうか。

【例題】

初月に60万円投資する一括投資と、
毎月10万円ずつ投資する積立投資(ドルコスト平均法)です。

基準価額(青色の折れ線グラフ)は初め好調でしたが、大きく下落してしまいます。なんとか持ち直しましたが、もとの基準価額1,000円にまでは戻らず、800円止まりです。
ちなみに棒グラフ(緑・オレンジ色)は購入した口数を表しています。

では問題です。

一括投資で投資した60万円は、基準価額が単純に下がることによって12万円の赤字になっています。積立投信の場合は最終的にいくらになっているでしょうか

選択肢

A) 約30万円
B) 約45万円
C) 約60万円
D) 約85万円
E) 約100万円

何となくこれだ!と選択しても良いですし、

 

 
よ~~~く考えて選択しても構いません。

 

 
※答えが見えないように、敢えて行間を取っています。

 

 

個人的に、正答率は10%ぐらいじゃないかと感じます。

 

 

↓それでは答えはこちら↓

 

 
正解は・・・

 

 
E) 約100万円 です。

ハズレた人は恐らく、直感的に B) 45万円 か D) 85万円 を選んだのではないでしょうか。
一括投資では12万円の赤字だったのに、積立投資では40万円の黒字です。※実際に計算すると974,871円でした。

正解しましたか?ハズレた人も当たった人も、ドルコスト平均法の見かけにだまされないよう気をつけて・・・他の例も見ていきましょう。




最終的な基準価額が異なるパターン

基準価額は基本的に毎日変わります。上がったり下がったりを繰り返し、最終的には元の数値より上がってるか、下がっているか。しかし、基準価額の上がり方・下がり方によっては上の例のような差が出てきます。幾つかの傾向を見てみましょう。

1.一直線の場合

基準価額が上がり続けた場合

基準価額が下がり続けた場合

基準価額(青色の折れ線グラフ)が直線です。
ずっと上がり続けた場合はどちらも利益が出て、ずっと下がり続けた場合ではどちらも損益が発生しています。

ところが、積立の場合は一括よりもその差は小さく、約半分ほどになっています。

ローリスク・ローリターンが効いてきていますね。もちろん上昇的な傾向(トレンドといいます)があれば儲けが出て嬉しいですが、その反面落ち込んだときも、損を小さくできるのがポイントです。

2.ジグザグしながら相場が動く場合

ジグザグしながら上がる場合

ジグザグしながら下がる場合

前述の「1.一直線の場合」同様、全体的にプラスの方向か全体的にマイナスの方向か、で最終評価額も大体想像通りの数値が出ているのではないでしょうか。

相場は上下を繰り返しながら動きます。実際の動きにより近いのはこちらの方ですね。




3.弱いV字を描く場合

一旦下がってから上がる場合

一旦上がってから下がる場合

一度大きく落ち込んだり、盛り上がってから、少しずつ逆の方へ進むような相場の場合です。

基準価額が高い時は少なく買い、基準価額が下がった時に多く買うドルコスト平均法により、
一旦下がってから上がる場合は一括より積立のほうが約2倍ほどの利益が出ています

ところが、一旦上がってから下がる場合は多くの口数を買い込めず、大きく赤字が出ています。しかし、赤字の場合は2倍ではなく1.5倍程度。ここでもドルコスト平均法が効いてきています。

ここまでは大体予想通りだったのでは無いでしょうか。次からは一番最初の例のように、少し“読みにくい”結果になっています。

 

最終的な基準価額が同じのパターン

ここまでは基準価額が最終的に高くなってたり安くなってたりしていました。ここからは、初めと終わりの基準価額が同じです。
「え?」結果は同じになるんじゃないの??と思いがちですが、冒頭の例題のように思惑とは違う結果が出ます。

4.大きなV字を描く場合

大きく下がって大きく上がる場合

大きく上がって大きく下がる場合

最終評価額 は 口数×基準価額 で算出されます。そのため、一括は初めと終わりで価格は変わりません。
ところが、積立の場合購入する口数に直接影響する為、大きく赤字が出たり大きく利益が出ています。





5.ジグザグ動く場合

上がったり下がったりを繰り返し、最終的に基準価額が変わらない場合はどうでしょうか。ここまで見てきた方なら、一括は60万円から変化がないことは分かります。では積立はどうでしょうか。

毎月基準価額が500円ずつ上下したと想定しています。63万3千円なので、5%ぐらいプラスの利益が出ていることになりました。

まとめ・総括

購入するタイミング、金額(基準価額)によって結果が大きく変わることが分かったのではないでしょうか。
一番大きく利益が出るのは、一度大きく落ち込んだ後、大きくV字回復した場合です

【大勝利のイメージ】

相場によってこんなにも差が出るんだ!と感じただけでも人生経験値を得られました。さらに経験を積んでチャートから、おおよその利益が読めるようになりましょう。

おまけ

計算シートのExcelファイルを置いておきます。誰かの役に立てば幸いです。
いじって学ぶドルコスト平均法.xlsx

なお、本記事の内容、添付のファイルは例です。実際の利益を保証するものではありません。自己責任でお願いします。

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