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【積立投信】ドル・コスト平均法のメリット・デメリット【図解】

ドルコスト平均法のメリット・デメリット画像

日本一分かりやすいドル・コスト平均法の記事です。(図表あり)
(世界一としなかったのは謙虚さから)

多くの証券会社や専門家が似たような記事を作成していますが、専門用語が多く疲れてしまうことも多いです。
この記事では出来るだけ分かりやすく、丁寧に、読みやすい事を心がけています。

積立投信を行う上で必ず遭遇するキーワード「ドル・コスト平均法」について。
長期的な投資でリスクをコントロールし、安定した収入を得られるような投資手法の一つです。

もちろん最強の投資法!!というわけではなく、メリットとデメリットが存在します。しっかりと理解し、賢い運用を心がけましょう!
積立投信とドル・コスト平均法は親友のような関係です。
意味こそ違いますが、ドルコスト平均法=定期積立+定額投資 と読み替えてもらっても大丈夫です。

ドル・コスト平均法とは?

まずは言葉の意味から。

難しい専門用語のように聞こえてしまいますが、簡単に言うと同じ頻度で同じ金額、同じ投資商品を買い続ける投資の手法です。

アメリカの通貨である「ドル」と付いていますがドルに限らず、手法の名前であるだけでポンドでもユーロでもリラでもウォンでもビットコインでも関係ありません。

まずは簡単に、3ヶ月分を例にとって見てみましょう。

先月は投資信託 A を 2万円分
今月は投資信託 A の購入は無し
来月は投資信託 A を 2万円分

↑同じ頻度ではない(=購入しない月がある)ため、(厳密には)違います。

先月は投資信託 A を 2万円分
今月は投資信託 A を 1万円分
来月は投資信託 A を 4万円分

↑同じ金額ではないため、違います。

先月は投資信託 A を 2万円分
今月は投資信託 B を 2万円分
来月は投資信託 C を 2万円分

↑違う商品を購入しているため、違います。

先月は投資信託 A を 2万円分
今月は投資信託 A を 2万円分
来月は投資信託 A を 2万円分

↑「同じ頻度」「同じ金額」「同じ商品」が守れています!この投資方法こそがドル・コスト平均法です。

「今月は余裕があまりないから投資しないでおこう」・・・とか、
「来月はボーナスだから沢山投資しちゃうぞ!」・・・とか、
ドル・コスト平均法から外れたからといって、すぐに何かが起こるわけではありません

しかし、「同じ頻度」「同じ金額」「同じ商品」という3つのポイントを遵守することで
メリットを最大限に得られます。では次に、メリット・デメリットを見ていきましょう!




ドル・コスト平均法のメリット

具体的な例を元に、まずは大事なメリットを見ていきましょう。
簡単な例を用意しました。


一括投資120万と、毎月の定期積立20万で、半年後にどうなるのか・・・?
基準価額がずっと一定であれば、一括でも積立でも差はありません。
最終評価額が1,200,000円で一緒です。

幾つかの例を順番に見ていきましょう。
※簡易化のため、税金や手数料などは考慮していません

平均購入単価が抑えることが出来る

投資信託では1口あたりの値段=基準価額をベースに、投資金額をもとに買えるだけ購入します。
基準価額が上がっても、下がっても、同じ金額で買えるだけ商品を購入します。

図を見ると、基準価額が大きく変化しているのがわかります。一括購入は一旦無視して、積立の欄を見てください。
積立投信 1,250,000(最終評価額) / 1,250(口数) = 1,000円(平均購入単価)

一度基準価額が3,000円という高値になった際にもある程度購入していますが、600円という安値の際は沢山購入出来ています
全体としてその中間ぐらい、つまり平均で購入出来たことになります。今回の例であれば、平均購入単価が1,000円に抑えられています。

「平均購入単価が分かってなんの意味があるの?」という疑問を持ちますが
平均購入単価が1,000円ということは、基準価額が1,001円以上で売却すれば利益が出ます。
一体いくらで売れば利益になるんだろう・・・?という疑問は平均購入単価を知ることで一瞬で解決出来ます

高値掴みのリスクを抑えられる

先程の例を、次は一括購入のものも含めて見てみましょう。

青いグラフが基準価額の上下を表しています。(価格はグラフ右)
緑と橙のグラフが購入口数を表しています。(口数はグラフ左)

商品の基準価額は一旦安値に続き、4ヶ月目で5倍の3,000円になっています。ここで、積立の購入口数(3,4ヶ月目)を見てください。
最安値3ヶ月目では333口を購入し、最高値4ヶ月目は67口しか購入していません。
つまり、高値では購入口数を減らすことが出来、安値では沢山買い込むことが出来ます

これをもし「定投資」ではなく「定投資」にしていたら毎月同じ口数を購入します。
最安値で買い込むことも出来ず、高値でも同じように沢山購入してしまう最悪な自体に・・・・。




相場の動きに神経質にならなくてよい

下がったら買おうかな?上がったら控えようかな?そう考えている時間は無駄です。

いつ下がるかいつ上がるかを予想するのはプロでも難しく、相場を予想して的中させることが出来るならFX(外国為替証拠金取引)をしたほうが数十倍儲かる可能性があります

しかし、この記事はそんなプロを相手にしているわけではありません。これから投資の世界に飛び込もうとしている人、飛び込んで足はつけたけど右も左も分からない人などを対象にしています。

積立投信においては一定額を決まったタイミングで購入する手法なので、相場の上下に感情が左右されません。週に1回、月に2~3回程度、運用実績を見るぐらいでいいいのです。

相場の上下に一喜一憂する暇があるなら、中古本屋に行き投資の本を買い漁って読みまくるのが筆者お勧めの運用方法です。

一日一日の運用実績ではなく、月単位、年単位で見ていきましょう!

運用に手間がかからない

多くの積立投信では自動引き落としが可能です。自分がこれだ!と思う商品を見つけたらホームページで登録して自動引落を設定しておけば、あとはずっと寝て起きるだけです。(成果は保証できませんが・・・)

私も一時期は銀行で自ら振り込んでいました。お金を扱う上で神経質になるのは当然です。ですが運用会社もそれを仕事として行っているため、不正や、知らない間の高額引きとし等は基本的にあり得ません。

FXや株取引では常に取引画面やチャートを見てパソコンの前に張り付いていることも多くありますが、積立投信は画面を見ることはほとんど無く、運用実績をホームページで見る程度です。

運用報告を郵便で送ってくる会社もあります。(私の運用している投資信託の会社がそれでした)

こういった実績を合間合間に見るぐらいなので、時間的な制約がほとんどありません。空いた時間に本を読んだり、別の金融商品について調べたりなど、次のステップに進むためのレベル上げが出来ます。

この「自由な時間」を沢山持てるというのは積立投信における大きなメリットでしょう。

未来のお金を投資できる【重要】

突然ですが、あなたは1,000万円を投資できますか
多くの人はそんな貯金は無い、無理・・・と思うかもしれません。

総務省 家計調査(家計収支編)2016年版 1世帯あたりの平均預貯金額を見てみましょう。

 29歳以下:307万869円
 30~39歳:397万31円
 40~49歳:436万505円
 50~59歳:466万459円

年齢につれて、預貯金額は増えていることが分かりますが、多くの家庭では1000万円は超えません。
出典:世帯人員・世帯主の年齢階級別・勤労者世帯

この中から1,000万円をひねり出すのは難しいですね!!ですが・・・

積立投信は、いまお金がなくてもこれから働いて稼ぐお金を投資していくことが出来ます。

例えば・・・
毎月3万円、約28年間 積立投信を続けることで合計1,000万円を投資することが出来ます。
毎月5万円なら約17年間です。1,000万円の投資は現実味を帯びませんか?

「今はお金がない!」という人でも、これから稼いで少しずつ投資していける為長く続けられます。
ドル・コスト平均法では、未来のお金を投資することで運用を続けることが出来ます。




ドル・コスト平均法のデメリット

次に、デメリットを見ていきましょう。いい面があれば当然悪い面もあります。もし100%儲かる運用方法があればお問い合わせフォームからこっそり教えてください

ローリスク・ローリターン

自動積立ではなく、自分が好きなタイミングで好きな金額を投資する方法を考えてみましょう。

相場に適した投資ができれば、多くの利益が得られますが、相場に反した投資しか出来なかった場合は、多くの損失が出てしまいます。つまり手動で行う投資はハイリスク・ハイリターンです。

一方、ドル・コスト平均法では高くこともあれば安く買うこともあります。つまり、大きなリスクを大きなリターンで打ち消すことで安定した投資を進めることが出来ます

「投資信託で1億円儲かった!!!」って人は知りませんが
「投資信託で10万円儲かった!!!」って人は多く居ます。

「投資信託で1億円損した・・・」って人は知りませんが
「投資信託で10万円損した・・・」って人は居るでしょう。

大勝ちすることはありませんが、大負けすることもありません。(可能性は0では無いですが、一般的には低い。)
ある意味メリットとも取れますが、短期間で大きく儲けたいという人には向きません。

時間がかかり短期売買に向かない

例えば、上記にも一度出てきたFX株取引などは、1,000円~数十万円の利益を数秒~数週間で得られるものです。
逆に投資信託は数千円~数百万円の利益を数年~10年以上かけて得ようとするものです。

ゆっくりと時間をかけて育てていく(口数を増やしていく)のが積立投信(ドル・コスト平均法)のいいところです。従って、沢山のお金を必要としないかわりに、沢山の時間が必要になります。

積立投信は長期を前提としているので、それを理解出来るのであれば大きなデメリットにはなりません。

上げ相場で平均購入単価が高くなる

ずっと基準価額が上がり続ける場合。これはドルコスト平均法の苦手とする相場です。図を見てみましょう。

基準価額がどんどん右肩上がりで増えているのがわかります。
こういった場合、ドル・コスト平均法は購入口数が減り(安値で買い込むことが出来ない為)利益が大きくなりにくく、損をする可能性も。
(今回の例の場合は、120万円かけて134万円のリターンならなので14万円の利益は出ています)

一括購入に比べて“弱い”という意味のデメリットです。

ポイントとまとめ

・ローリスク・ローリターンの運用が出来る
・ほとんど手間がかからない
・相場に左右されにくい
・未来のお金を投資することが出来る

ドル・コスト平均法を使い、多くの人が積立投信をしていますがドル・コスト平均法だから大丈夫!ではなく多くのキーワードを知り、身につけることで、リスクを少なく効率的に投資できるよう心がけましょう。

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